今や各種工場の生産ラインにとどまらず、一般家庭でも自動化・省力化のために不可欠な存在となっているシーケンス制御(シーケンサー/PLC)。あらかじめ定められた条件に従ってコンピュータを動かすためには、それぞれの動作をさせるための制御を組み合わせてプログラミングする必要があります。
こちらのページでは、シーケンス制御の構築についてご説明します。
制御を組み合わせるとはどういうことか、エレベーターを例に挙げてご説明します。
- 順序制御
- 1. エレベーターが3階にあり、まず1階で上昇ボタンを押したとします。その次に4階で上昇ボタンが押されました。このとき、エレベーターはどんなに4階が近くても先に呼び出した1階へ向かい、次に4階へと上がります。このように順番に動作させる方法が順序制御(下記項目にリンク)です。
- 時限制御
- 2. エレベーターがある階に停まって扉が開いたら、一定時間経過後に自動で扉が閉まります。このように、時間制限のなかで決められた動作をさせる方法が時限制御(下記項目にリンク)です。
- 条件制御
- 3. 「扉が閉まる」という条件と「行き先ボタンが押される」という条件が満たされなければ、エレベーターは動き始めません。このように決められた条件を満たしているかどうかを把握し、満たしていれば動作させる方法が条件制御(下記項目にリンク)です。
このように、エレベーターを動かすには3つの制御を組み合わせて、シーケンス制御を構築します。
- エレベーターの場合
- [順序制御]+[時限制御]+[条件制御]=シーケンス制御
一般的にシーケンス制御は、以下の構成で作られています。
シーケンス制御はこれらの各部門に対応する制御を組み合わせることにより、自動化・省力化を可能にしています。
順序制御
あらかじめ決められた順番通りに処理を行い、記憶・判断するための検出器(リミットスイッチ・レベルスイッチなど)を使用。各動作の終了を確認したうえで次の動作に移行します。
時限制御
一定の時間によって処理を行なうため、タイマーが用いられます。
条件制御
順序制御で使われている検出器から出された信号を決められた条件によって振り分け、電子リレーなどを使用して新しい命令を作ります。